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おにぎりレシピ101テキストフィックス型配信の報告


iBookstoreにて配信していた「おにぎりレシピ101」のフィックス型epubを、InDesignCC2014から書き出しが可能になった、テキストデータを保持したフィックス型epub(以後、テキストフィックス型epubと記述)へ差し替え実験をおこないました。

以下、経過と検証、結果の報告です。
※画像は全て、クリックすると拡大表示されます。

【調査環境】
◆作業PC
 iMac OSX 10.9.5
◆EPUB書き出しツール
 AdobeInDesignCC2014 ver.10.1.0.71
◆EPUB検証ツール
 OSX版 iBooks 1.0.1
 iOS版 iBooks 4.1.1

【書き出し時の設定】
InDesignCC2014_書き出し設定01   InDesignCC2014_書き出し設定02
InDesignCC2014_書き出し設定03

詳しい検証は、以前の調査報告、InDesignCC2014での固定型EPUB書き出し機能 調査報告をご覧ください。



【経過】
[2014/12/08]
◆iBookstoreで配信されているおにぎりレシピ101のフィックス型epubを、テキストフィックス型epubに差し替えた。
●書籍の説明欄に「本文検索ができるフィックス型」との表記を追記。
●アップデート履歴にも「本文を検索できるファイルへ更新」と記載。
iTunesProducer_書誌情報画面
●iTunesProducerにてエラーは出なかったので、24時間以内に変更される、とのアナウンスあり。

[2014/12/09]
◆iBookstoreで配信されているおにぎりレシピ101のフィックス型epubが、12月8日付けでテキストフィックス型に差し替わった。
●書籍の説明欄に記載したはずの文言が反映されていなかった。
OSX_iBookstore_書籍説明
●MacOSX版iBookstoreのアップデート履歴には、入力した情報が反映されていた。
OSX_iBookstore_アップデート履歴
●iOS版iBookstoreは、アップデート履歴自体が表示されなかった。
iOS_iBookstore_アップデート履歴



【検証】
◆MacOSX版(デスクトップ)とiOS版(iPad)、それぞれのiBooksにて、
・データ更新の通知が来るか
・再ダウンロード(アップデート)後、データが表示出来るか
を検証。



[MacOSX版iBooks]
◆更新の通知来ず。
更新の確認をしても「全て最新です」との表示。
※MacOSXとiOSは同じアカウントで確認をしたが、両OS共にライブラリのデータの更新を行う前に確認を行った。
OSX_更新確認

◆ダウンロード済みのフィックス型epubを削除後、再ダウンロードを行ったところ、差し替えたデータに変更されていることを確認。
※サムネイル(書影)は、変更が反映されなかった。
画像右側のおにぎりレシピの書影が差し替え用ファイルをサイドロードしたもの(周りに白フチ有り)、左の書影が差し替え済みのファイル。書影が右のものに置き換わるはずが、以前の書影のママであった。
OSX_書影_更新後

◆再ダウンロードする時も、ダウンロード後も、更新された旨は全く通知されず。更新されたことは全くわからなかった。
※MacOSXのiBookstoreには「アップデート履歴」が表示されたため、更新内容は確認することが出来た。しかし、通知が一切ないので、そもそもepubファイルが更新されたことを知るすべがない。

◆表示の確認を行ったところ、一点問題があった。(※後述)
(iBookstoreのシステムを一度通ったファイルでも、表示は問題なくできた。)



[iOS版iBooks]
◆更新の通知来た。
iOS_更新通知  iOS_更新画面

◆再ダウンロード(アップデート)が可能。
ダウンロード後、無事データは差し替わっていた。
※書籍の詳細ページに「アップデート履歴」が表示されないため、更新内容を確認することはできなかった。

◆表示の確認を行ったところ、一点問題があった。(※後述)
(iBookstoreのシステムを一度通ったファイルでも、表示は問題なくできた。)

◆読み上げは可能であった。



【表示上の問題】
◆欧文部分の字間アキがツメられてしまい、英文部分の字間スペースが表現されず、欧文の文章が読みづらくなってしまった。
これは、配信前のnonDRMファイルをサイドロードして確認しても同様。また、InDesignCC2014から書き出したママのファイルでも同様。

●InDesignCC2014上での表示      ●MacOSX上での表示
InDesignCC_欧文重なり部分  OSX_欧文重なり部分
●iOS上での表示
iOS_欧文重なり部分

◆そもそも、テキストフィックス型epubはフォントがエンベット(埋込み)になっている。epubの中にサブセットを保持し、それを表示させる仕組である。
epubファイル_フォントフォルダ

◆しかし、iBooks上での表示では、エンベットされたフォントでは表示されておらず、和文も欧文も自動的に、HelveticaなどのiBooksが元々持っているフォントに変更して表示されていた。

●InDesignCC2014上での表示      ●MacOSX上での表示
InDesignCC_おにぎりレシピ総扉  OSX_おにぎりレシピ総扉
●iOS上での表示
iOS_おにぎりレシピ総扉

◆結論として、欧文の文字がツメられてしまう原因は、iBooks(Apple)側で表示フォントを自動的に変更し、プロポーショナルの異なる欧文フォントが表示されていたため、と考えられる。

◆ちなみにiBooksは、TrueTypeフォント及びOpenTypeフォントのみ対応となっているが、おにぎりレシピ101で使用しているフォントは全てOpenTypeフォントであり、epubにサブセットされているフォントも全てOpenTypeフォントであった。
epubファイル_フォントフォルダ_OTF



【結論】
◆iBookstoreでの、テキストフィックス型epubの配信は可能であった。

◆OSX版iBooksでは、通知は来ないが、更新内容の確認は可能。
◆iOS版iBooksでは、通知は来るが、更新内容の確認は不可能。

◆エンベットされたフォントが表示されないため、元のInDesignで使用しているフォントによっては、欧文の字間アキがツメられてしまうなどの表示上の問題が出る場合がある。

◆フォントの問題以外は、表示には問題なし。

◆読み上げ機能は、字間アキがツメられていた欧文部分も間を開けて読み上げた。

以上です。


公開日:
最終更新日:2016/12/18

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