*

ポット出版の「プラス電書中間報告」が公開されました。

公開日: : 情報クリップ


Plusdenshoreportポット出版が、昨年11月に発行した書籍2冊で行なった「書籍を買うと電子書籍が無料でついてくる」プラス電書、というサービスの中間報告が公開されました。
ダンロード数やアンケートの結果などを掲載しています。

【ポット出版のお知らせ】書籍を買うと電子書籍が無料でついて来る=プラス電書の中間報告

プラス電書「書籍を買うと電子書籍が無料でついてくる」サービスの【中間】報告書 
2015.03.24 Ver.2.1 PDFはこちらかもダウンロードできます

プラス電書サービスをおこなった書籍
・『アーカイブ立国宣言 日本の文化資源を活かすために必要なこと
ISBN978-4-7808-0213-9 C0000 四六判 / 272ページ /並製 [2014年11月刊行]

・『電子図書館・電子書籍貸出サービス 調査報告2014

報告書・目次
電書の取組の中間報告に際して……02
実験の結果を概括する……03
プラス電書サービスのタイトルと告知内容……04
プラス電書サービスのダウンロード数などの記録(一部)……05
ダウンロード者・アンケート(中間集約)……06
ダウンロード数・販売数とアンケートから見えてきたこと……03
プラス電書企画書……08
【参考資料】「リアル書店×電子書店の連携サービス」電子書籍情報まとめノートから……11

また、この報告書の主要な「実験の結果を概括する」を以下のとおりです。

報告書の一部「実験の結果を概括する」
ダウンロード数・販売数とアンケートから見えてきたこと

プラス電書サービス実験をおこなった2014年11月(書籍版は一部10月に店頭にならんだ)〜2015年1月(一部書店の2月データも調べられた)のダウンロード数、販売数を集計しました。また、2015年1月にアンケートを実施しました(アンケートの実施は、一部の電子書籍書店で集計されています(今後増えるアンケート回答は、この「報告書」の改定版で掲載刷る予定です)。

このダウンロード数、販売数調査と、アンケートの集計から、次のようなことが見えてきたと考えています。

○現在の書籍版の想定実売数は703冊/923冊
紙の書籍の実売数は、一部大手チェーン書店のPOSデータを集計したものです。この一部大手チェーン店のPOSデータは、実際の実売数の1/3〜1/4(33%〜25%)程度の把握にとどまっていると思われます。把握率30%とすれば、
『アーカイブ立国宣言』は、書籍版のPOSデータ:211冊×30/100=約703冊
『電子図書館〜』で、POSデータ:277冊×30/100=約923冊、と想定できます。

○無料版電書のダウンロードは書籍購入者の10%
仮に、書籍の実売データの把握率が30%とすると、プラス電書版のダウンロードは、
『アーカイブ立国宣言』は、プラス電書版:64冊÷書籍版の想定実売数:約703冊≒9.1%
『電子図書館〜』で、プラス電書版:93冊÷書籍版の想定実売数:約923冊≒10.0%、
で、ほぼ10%が無料ダウンロードサービスを利用してくれたことになります。

○アンケートの回答は、無料版電書のダウンロード者のうち20%
現在の回答者は10人。この依頼メール送付数は50通ほどなので、20%の人が回答してくれました。

○書籍版の購入の「後押しになった」人は60%
書籍版の購入に際して、一定の「後押しになった」の回答は10人中6人と60%となっています。
「紙書籍での購入に後押しとなりましたか?」という直接的な質問に対して、
「非常に後押しになった」が1人、
「若干後押しとなった」が5人、
「あまり後押しにならなかった」が2人、
「まったく後押しにならなかった」が2人。

○書籍の店舗での購入50%、ネット書店での購入が50%
無料ダンロードをした人の、書籍購入場所は、50%がリアル店舗、50%がネット書店でした。
ネット書店での購入者は、ネット書店内の電子書店でこのダウンロードをおこなっています。
リアル店舗の書店での販売促進にも、ネット書店での販売促進にも一定の効果があったと考えています。

○結論=書籍購入者の5%程度(40冊程度)の購入の後押し
こうしたデータとアンケートから、結論としてまとめるならば、
一タイトルの想定実売数が800冊、このうちプラス電書版のダウンロード者は10%で、その60%程度に「後押しになった」購入者が回答しています。
したがってこの実験全体からひとまず、書籍の購入において、5%(書籍の実売数から勘案すると40冊くらい)程度の増倍効果の可能性があったと言えるかと考えてます。
────────────────────

関連記事

no image

Itunes Producerが3.1.1にアップデート

Itunes Producerが3.1.1にアップデートされました。 Apple - What

記事を読む

no image

OS X環境(10.9/10.10/10.11)でのKindle Previewer動作パッチがリリース

OS X環境(10.9/10.10/10.11)でのKindle Previewer動作パッチがリリ

記事を読む

no image

電書ラボチェッカーのエラー表示「予約されたプリフィックス ‘rendition’ が再宣言されています」について

電書ラボチェッカーのエラー表示「予約されたプリフィックス 'rendition' が再宣言されていま

記事を読む

no image

iBooksAuthorがEPUB書き出しに対応

iBooksAuthorがEPUB書き出しに対応しました。 Apple - iBooksAut

記事を読む

no image

電書協ガイド用の新サンプルが公開

電書協 EPUB 3 制作ガイドの「電書協 EPUB 3 制作ガイド ver.1.1.3」追加サンプ

記事を読む

no image

Unicode次世代仕様10.0の内容が発表

Unicode次世代仕様10.0の内容が発表されました。 UTR#50で議論されてきた縦書き時の文

記事を読む

no image

総務省より「音声読み上げによるアクセシビリティに対応した電子書籍制作ガイドライン」が公開

総務省より「音声読み上げによるアクセシビリティに対応した電子書籍制作ガイドライン」が公開されました。

記事を読む

no image

Kindleパブリッシングガイドライン改定&電書魂「更新内容チェック」公開

Kindleパブリッシングガイドラインが改定されたようです。 画像関係の規定などが更新されています

記事を読む

no image

GoogleドキュメントがEPUBエキスポートに対応

GoogleドキュメントがEPUBエキスポートに対応しました。 縦書きには未対応です。 Go

記事を読む

no image

「Adobe Digital Editions 4.0」が公開

Adobeの電子書籍ビューアソフト、「Adobe Digital Editions」のver. 4.

記事を読む

2018.03.01 電書をネタに語る、懇親会

電書について、なんでもかんでもおしゃべり、ビールを飲みながら、ゆるーく

電書ラボ公開セミナー2017第3回 Gitを活用した電子書籍制作

電書ラボ公開セミナー2017第3回 Gitを活用した電子書籍制作 ●

電書ラボ公開セミナー2017 第2回 電子コンテンツの品質保証/ワークフロー、チェック、校正について

電書ラボセミナー・校正について、開催します。 参加、待ってマーす

電子書籍のセキュリティの現状と事例紹介(電書ラボ公開セミナー2017 第1回)

電書ラボでは昨年、「実践的な制作」の4回連続セミナーを開催しました。

Unicode次世代仕様10.0の内容が発表

Unicode次世代仕様10.0の内容が発表されました。 UTR#5

→もっと見る

PAGE TOP ↑