電書ラボとは
■電書ラボを発足させたワケ
電書ラボは、電子書籍の制作と利用・流通をもっと合理的・効率的にするための研究・開発をおこなうためにつくりました。主な対象はEPUBです。
EPUBは、オープンな仕様が公開されているなどから、ひろく利用されるようになってきました。
しかし、電子書籍書店はそれぞれビュアーを持っていて、一つのEPUBファイルであってもそれぞれのビュアーでの見え方に違いがあります。
制作している出版社や制作会社では、それぞれのビュアーごとの見え方の違いに対処するための検証を、出版社・制作会社それぞれで取り組んでいます。
ビュアーごとの見え方の違いがなくなってくれればいいと思います。
ですが、出版・制作サイドで、その違いを少なくするための制作方法への取り組みも必要でしょう。
また、ビュアーの違いの情報を共有することも大切だと思います。
さらに、制作において自動化・効率化の余地が残されているようです。
流通においても、書誌情報の標準化やそれを効率的にネットワーク上で共有できる仕組みによって、それぞれの電子書籍の存在を見えるようにできます。
存在を見えるようにすることで、市場を確かなものにすることができると考えました。
そこで、ビュアーの現状を調べて情報を共有化したり、効率化のためのツールを開発・公開して、制作環境の、流通環境の改善をはかるために、この「電書ラボ」をはじめることにしました。
組織形態は任意団体、一定のスポンサードをお願いしたりしますが、あくまでこうした目的のために、一人ひとりの意思で活動していきます。
とりあえずこれまで一緒に議論してきたメンバーで開始することにしました。
運営ルールや参加方法など、まだ何も決められていません。
まず歩き始めて、考えながら進めていくつもりです。
とはいえ、この電書ラボを運営するための基本的な、考えた、方法は作ってみました。
・オープン
成果を、オープンにして評価や批判を糧にさらに研究を深めていく
・標準化
だれもが利用活用できる、標準化を基本とする。
個別の工夫や豊富化、は標準化とは別なレイヤーで積極的にすすめる。
・効率化
効率化をすすめ、機械のすることは機械にまかせて、人のすることと全体の作業量を減らす
・テスト
アイデアはできる限りテスト・公開を通して評価していく。テストすることを最大化する
・費用
活動するためには費用がかかります。任意団体であってもスポンサードだけに依存するのではなく、費用の回収も大切にする。
そのことで、この研究・活動を再生産できる循環を生み出す
まずは、この基本的な方法を大切にしながら(これ自体も検討しながら)情報の共有や、開発を進めていきます。
2014年5月8日 (文責・沢辺均)
■Facebookでの意見交換
このサイトの主に「研究発表」などに対する意見は、Facebookに「電書ラボ・意見交換グループ」を作りましたので、そちらで意見交換させてもらえればと思います。グループメンバーのだれでも新メンバーを追加・承認できますので、現在のメンバーに声をかけてもらえば参加可能です。リクエストしてもらってもかまいません。
■電書ラボ 現在のメンバー
青木隆平(システムエンジニア・有限会社セカンドブレーン)
大江和久(プログラマー・株式会社ラング)
沢辺均(出版業・ポット出版)
高野明彦(研究者・国立情報学研究所)
田嶋淳(電子書籍制作・電書魂)
日高崇(システムデザイナー・有限会社スタジオ・ポットSD)
■連絡先
渋谷区神宮前2−33−18 302 150−0001
お問い合わせ こちら
■賛助者
株式会社スタジオ・ポット
有限責任事業組合版元ドットコム
ほか
■参加団体
・電子出版制作・流通協議会(賛助会員)
・文字情報技術促進協議会(賛助会員)
公開日:
最終更新日:2016/12/18